火星衛星探査計画MMX[Martian Moons eXploration」は、
人類未踏の“火星の月”、衛星フォボスを主な探査地とし、
地形や内部構造、組成、重力などを観測し、表面の砂や岩石を採取・帰還する計画です。
火星と衛星の起源は、太陽系形成論の未解決問題の1つとされてきました。
特に火星衛星の起源には、大きく2つの仮説、
巨大衝突説(火星への天体衝突で形成されたとする説)と、
捕獲説(太陽系外縁から飛来した小惑星が火星の重力で捕獲されたとする説)」が唱えられています。
MMXは、この謎に迫るべく、
フォボスの表面からサンプルを採取し地球に持ち帰る世界初の試みです。
JAXAを中心にNASAやCNES、DLR、ESAなどが参加する
国際的プロジェクトで、2026年度に打上げを予定しています。
メインとなる二つのミッションを紹介します
MISSION 01
火星衛星の起源を探り、火星圏進化史を拓く
©DLR 2024
01
火星衛星の起源を解明し、太陽系の内側と外側の“間”の惑星形成過程、地球型惑星の生命の誕生・居住に必要な水や有機物などの物質輸送の仕組みを探る。
02
火星衛星の視点から火星圏の変化のメカニズムを解明し、火星圏の進化史に新たな知見を加える。
MISSION 02
宇宙探査を先導する礎を築く
©DLR 2024
01
火星圏への往還技術と惑星衛星圏への到達技術を獲得する。
02
火星衛星表面への到達・滞在技術や天体表面上での高度なサンプリング技術を獲得する。
03
新探査地上局との組合せに最適な通信技術を獲得する。
MISSION SCHEDULE
STEP 01 [2026年度]
種子島宇宙センターからH3ロケットにて打上げ。
STEP 02 [2027]
約一年かけて火星圏へ到達。衛星フォボスを目指す。
STEP 03 [2027-2030]
フォボス観測、ローバ先行着陸で探査機の安定着陸を可能に。 衛星フォボスでのサンプル採取がミッションのクライマックス。 もう一つの火星衛星・ダイモスを観測し、火星圏に3年滞在。
STEP 04 [2030]
火星圏を離脱する。一年かけて地球圏へ帰還。
STEP 05 [2031年度]
カプセルを分離し、大気圏へ突入する。
カプセルは豪州で回収予定。ミッション最後の山場となる。
火星衛星探査機プロジェクトチーム
プロジェクトマネージャ
川勝 康弘
火星衛星探査計画MMXのプロジェクトマネージャ、川勝康弘です。
MMXは、世界初の火星衛星フォボスからのサンプルリターンを目指します。
このミッションの実現のため、10年ほど前、仲間とともに始めた挑戦です。
国内外の研究者・技術者が協力して、数多くの試練を乗り越え、2026年度、いよいよ打上げを迎えます。
火星衛星のフォボスは人類未踏峰の地です。そのサンプルを持ち帰ることで、火星の衛星がどのようにできたのか、
火星圏がどのように進化したか、地球型惑星に存在する水や有機物がどこからやってきたのかを明らかにします。
また、将来の有人探査に向けて必要な探査技術を獲得します。
ぜひ、皆さんに、打上げから地球に帰還するまでの5年間、応援していただければ幸いです。
JAXA宇宙飛行士
諏訪 理
JAXA宇宙飛行士
米田 あゆ
MMXは、種子島から打ち上げられ、遥か火星へと旅をします。火星衛星の詳細な観測とサンプル採取というミッションを遂行し、その成果を地球へ持ち帰る ― まさに壮大な挑戦です。このミッションは、地球惑星科学の観点から太陽系の成り立ちに迫るというだけでなく、深宇宙探査へと時代の軸足が移りつつある今、新たな探査技術を獲得するという意味でも極めて重要な一歩です。
VIEW ALL夜空に浮かぶ赤い星、火星を見つけたことがある方も多いと思います。 MMXは、その火星圏へ向かい、火星を回る衛星フォボスに着陸し、サンプルを採取して地球へ持ち帰る、人類初の挑戦です。これまで火星圏から地球に戻ってきたものはありません。そのサンプルは、生命や惑星の起源を解き明かす手がかりとなり、人類が火星へ踏み出す可能性を広げるでしょう。...
VIEW ALL火星衛星着陸、地球と火星圏の長距離往還、
サンプル採取に向けた多機能性が求められ、
最先端技術の実証機としての役割を担っています。
火星衛星の謎を解き明かすために、どんな観測機器で何を観測し、どんなサンプルを採取すべきか。リモートセンシング観測で着陸地点を定め、10g以上のサンプル採取を実現するべく、11の科学ミッション機器とともに探査を遂行します。
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